仮面の忍者赤影と歌舞伎
仮面の忍者赤影を見て大人になって思ったことがあります。それはどこかしら歌舞伎の影響をかなりうけているということです。私自身、歌舞伎の内容のことは全くわからないのです。芸能ニュースで見る程度なのですが仮面の忍者赤影ファンのことなら気づいた方も多いのではないでしょうか？
正義の味方が悪人をやっつける勧善懲悪のドラマと劇、この日本古来の歌舞伎と仮面の忍者赤影、不思議なくらい似ているところがあり歌舞伎の影響をうけているようなところを紹介していきましょう
甲賀幻妖斎と白塗りに藍ライン
なんとなく表題だけでピンとくる方も多いのではないでしょうか？鶴岡八幡宮の社頭、真ん中に天下乗っ取りを企む悪公卿（清原武衡）、この役者さんは座頭格の方が演じることが多く、金冠白衣に総髪の髭、そして、白塗りの顔に藍色の隅取が鮮やかですね。仮面の忍者赤影ファンなら、これでわかると思います。そうです・・・金目教編、卍党編の頭領、甲賀幻妖斎の顔に施された藍色の筋隅とピッタリ一致していますね。歌舞伎の悪役と全く一緒といっても過言ではありません。
歌舞伎の赤と青
歌舞伎の隅は大きく分けて陽＝正の紅（赤）色系統と陰＝悪の藍（青）色の系統がありますね。特に後者（悪）のほうは大悪人や怨霊の象徴になります。これが甲賀幻妖斎の顔（名キャップ）に取り入れられています。これで十分注目、仮面の忍者赤影は歌舞伎に関係あるといっても良いのではない
でしょうか。この幻妖斎役の天津敏さんのド迫力、このような悪人にピッタリの方は他にいませんね。悪の権化、幻妖斎が作られたわけですね。しかしこの天津敏さんの若死にしたのは痛恨の極みです。
歌舞伎の悪役の部下たち
悪役（武衡）の左側には数人の「腹出し」と呼ばれる部下が控えています。腹出しというのは、肉襦袢を着てお相撲さんのような太鼓腹をみせるところからきているようですが、これが全身朱（赤）色で統一され、いずれも凶悪な人相をしており、これを「赤ッ面」とも称されていいるようです。要するに赤鬼、青鬼のイメージです。どうでしょうか？？思いうかぶのではなでしょうか、第２部の卍党編ででてきた不知火典馬、魚鱗流伯、猩猩左近にあてはまるのではないでしょうか！歌舞伎に関連がありますよね。
第一部の霞谷７人衆や卍党の生稲キャラクターは映画「ワタリ「の原健策率いる「伊賀埼６人衆をベースにしていると思いますが、そのルーツは案外このあたりになるのではないでしょうか？
両手を大きく広げて指先まで力を入れるポーズなど、仮面ライダーの怪人に繋がっているようですが基本が歌舞伎の見得ではないかとさえ思いますね。
歌舞伎と汐路章扮する雷丸
歌舞伎の鹿島入道震斎は変わった扮装とオーバーな演技で観客の笑いをとる道化の悪役です。いううまでもなくこれは汐路章さん扮する雷丸がこれに当たりますね。そう言えばこの芝居にでてくる名剣の名も「雷丸」と言いますね。
悪人役の紅一点は闇姫と口無水乃
歌舞伎の演技で悪人方の紅一点、照葉は最後に善人の方へ寝返る女という設定、これはさしずめ闇姫か口無水乃でしょうか。そして黒子役は傀儡甚内といったところでしょうね。
どうでしょうかまさしく歌舞伎ですね。歌舞伎をヒントにしているのはまちがいないでしょうね。子供の時、傀儡甚内は怖かったですが大人になっていくにつれ何回も再放送を見ていると思ったことは「あっ、黒子だ！」とよく思ったものでした。たしか高校せいぐらいのとき、「欽ちゃんのどこまでやるの」で小堺一機さん扮する黒子さんと、なぜか傀儡甚内を思いだしていましたね。（ちなみにグレ子役はラビット関根さんでした）
赤い筋隅の景政と赤い仮面の赤影
悪公卿（清原武衡）が善人たちをまさに処刑しようとしたその時「しばらく」と声がかかって、いよいよ影政の登場。正義のひとですから隅取りは紅の筋枠・・・赤い隅の影政、そして赤影としゃれてみたくなるのですが、案外赤い仮面はひょっとして歌舞伎の正義の色からきているんではないでしょうか？そんな感じがしています。特に年をとった今でも。
スーパーマンの景政には悪人たちの誰が対戦しても歯がたちません。周りを取り囲んだ者どもを太刀一振りでやっつけます。歌舞伎なら観客は拍手大喝采をします。赤影もドラマのなかでこのようなシーン何回かありましたね。
まとめ
歌舞伎と赤影の色彩感覚は同じように感じます。赤影はカラー時代劇の走りと言っても過言ではないです。その他、見るものを楽しませるサービス精神が旺盛、荒唐無稽な劇、あるいはドラマの展開、お互い自由な発想・・・書いているだけでよく似ているなあと思いますね。絶対に歌舞伎をモチーフにしているなあと増々思っています。しかし傀儡甚内はあきらかに黒子ですよね。仮面の忍者赤影は子供向けのドラマだったのですが色んな要素が含んでいますね。改めてすばらしいドラマだったことがわかります。年をとって再放送（DVD)をみるとそう思いますね
そういえば、朧一貫も歌舞伎に関連していますね。登場する音のシーンなど、専門用語は知らないですが下駄がなるような音です。
PS:それにしても相変わらず肩甲骨の内側が痛く、パソコンの入力がきついです。
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